不動産相続
流れと重要ポイント
不動産相続の手続きは複雑で、多くの方にとって初めての経験となることが多いです。しかし、適切な手続きを踏むことで、不必要なトラブルを避けることができます。ここでは、不動産相続の基本的な流れと重要ポイントをわかりやすく解説します。
1. 相続人の調査(1週間以内)
戸籍謄本を収集して法定相続人を特定することが最初のステップです。
相続放棄の申請は3ヶ月以内に行う必要がありますが、この期間を過ぎると相続が自動的に成立します。そのため、迅速に相続人を確定することが重要です。
2. 財産の調査(2週間以内)
相続財産を徹底的に調査します。
不動産、預貯金、有価証券、保険金、自動車、家財、貴金属、ゴルフ会員権、慰謝料請求権、負債(借金、住宅ローン、医療費など)など、多岐にわたる財産を確認し、リストアップします。
3. 遺産分割協議(1ヶ月以内に開始)
相続人全員で遺産分割協議を開始します。
誰がどの財産を相続するかを話し合いで決定します。不動産は特にトラブルになりやすいため、慎重に話し合いを進めることが求められます。
4. 相続登記(3年以内)
相続不動産の登記を行います。
2024年4月から法改正により相続登記が義務化され、期限内に登記しないと罰金が課される可能性があります。この手続きを怠ると、将来的なトラブルの原因となります。
5. 相続税の申告(10ヶ月以内)
相続税の申告と納付を行います。
財産の評価、申告書の作成、納付金の準備が必要です。相続税の基礎控除額は3,000万円+(600万円×法定相続人の数)であり、この基準を超える財産がある場合は申告が必要となります。
リスクと対策
相続手続きにはいくつかのリスクが伴いますが、適切に対策を講じることでこれらのリスクを最小限に抑えることができます。
3年以内に売却しないと数百万円の税金がかかるリスク
特例を利用して譲渡所得税を控除できます。
固定資産税が最大6倍になるリスク
放置された空き家は劣化が進み、資産価値が下がるため、適切に管理することが重要です。
親族との相続トラブルのリスク
不動産は特にトラブルになりやすいため、遺産分割協議をスムーズに進めることが大切です。
最初にすべきこと
不動産相続をスムーズに進めるために、最初に行うべきことがあります。
不動産の価値を把握する
売却するか、相続するか、相続放棄するか、賃貸に出すかなど、損しない選択をするために、不動産の正しい価値を把握することが重要です。