底地の買取相場の解説
底地とは借地権が設定された土地の所有権のことを指します。底地の買取相場は、更地価格の1~3割程度であることが多いです。底地は売却しにくい不動産の一つですが、買取相場を知ることで、売却をスムーズに進めることができます。
借地権の種類と底地価格の関係
1. 普通借地権
更新が可能であり、借地人の権利が強く守られています。このため、底地の価格は低くなることが一般的です。
2. 定期借地権
更新ができないため、契約期間終了時に土地が確実に戻ってくることから、普通借地権よりも価格が高くなります。
3. 使用貸借
無償で貸し出される土地で、借地借家法の適用を受けないため、ほぼ更地価格で取引されます。
普通借地権についての詳細
普通借地権は建物所有目的で設定される権利であり、借地借家法の適用を受けます。借地期間満了時に地主が更新を拒絶するには、正当事由が必要です。このため、借地人の権利が強く守られており、底地の価格が低くなる要因となっています。
定期借地権についての詳細
定期借地権には一般定期借地権、建物譲渡特約付借地権、事業用定期借地権の3種類があります。契約期間満了時には土地が確実に戻ってくるため、売却もしやすくなり、価格も高くなります。
使用貸借の説明
使用貸借は無償で土地を貸し出す形態であり、借地借家法の適用を受けません。そのため、地主は借地人を簡単に退去させることができ、使用貸借の土地はほぼ更地価格で取引されます。
底地の買取相場についての具体例
住宅用地の底地の買取相場は、更地価格の1~3割程度です。例えば、更地価格が1,100万円の場合、底地価格は約160万円となることがあります。これは更地価格の1~2割程度です。
底地の売却と相続税対策の関係
底地は相続税評価額が時価よりも高くなることが多いため、生前に売却することで相続税対策となります。底地の売却により、相続税評価額を圧縮できるメリットがあります。
借地人への底地売却の推奨
底地を高く売るためには、借地人に売却することが最も適切です。借地人が底地を買い取ることで借地権が解消され、利用の自由度が上がり、価格も高くなります。